2013/01/27

大津島回天基地 魚雷発射試験場跡 (その3)~ 山口県周南市


回天に関わる遺品・資料の展示を行なっている回天記念館は休館日でした。

記念館の前には原寸大の回天の模型が展示されていました。
全長14.75メートルで、先端には1.55トンもの爆薬を積んでいたそうです。

回天記念館から下っていった先にある大津島小学校の場所には魚雷の調整工場がありました。
いくつかの遺構が残っています。

旧危険物貯蔵庫 

 点火試験場跡

変電所跡

訓練にも使われたという「地獄の石段」

ここまで見たところで船の時間が来てしまいました。
他にも魚雷見張所や砲台跡もあったのですがパスしました。

島を巡りながらいろいろと考えることはあったのですが、歴史を風化させないためにも、こういった施設を残すことは重要だと感じました。

2013/01/24

大津島回天基地 魚雷発射試験場跡 (その2)~ 山口県周南市


発射試験場へ続く橋の上からトンネル出口を見たところ。 

橋からみた発射試験場。    

魚雷発射試験場。            

もともとこちらの建物は魚雷の発射試験場で、ここから魚雷を発射していました。

回天は大きいのでこちらの桟橋から発射されました。
手前には回天を海に下ろす際に使用していたクレーンの基礎が残っています。

この後は回天記念館に向かいます。

2013/01/23

大津島回天基地 魚雷発射試験場跡 (その1) ~ 山口県周南市


徳山港の沖合い約10kmに位置する大津島は、かつて人間魚雷「回天」の発射試験場でした。

太平洋戦争の末期、劣勢に立たされていた日本が「天を回らし、戦局を逆転させる」という願いを込めて開発したのが回天でした。

 発射試験場へはこのトンネルを通って行きます。

振り返ってみると蛇行してるのがわかります。
魚雷を載せたトロッコはここを通って発射台まで運ばれました。

トンネルの横穴から見た発射試験場跡。

トンネル内部の広くなっている空間にはパネルの展示がありました。

床のコンクリートにはトロッコの軌道跡が残っています。

つづく。

2013/01/19

山口県山口市の近代建築

山口市内の近代建築は、県政資料館が年末年始で休館だったのと、小雨がぱらつく天気でやる気を失い、あまりじっくり見て回りませんでした。
なので、さらっと紹介していきます。

山口県政資料館 (旧県庁舎)  大正5年


山口県議会資料館 (旧県議会議事堂)  大正5年

山口県春日山庁舎  (旧県立山口図書館)  昭和3年


県立山口博物館 旧維新記念室  大正6年

県立山口博物館 防長先賢堂  昭和3年

山口高等学校 記念館  (旧制山口高等学校講堂)  大正11年

河村写真館  (旧小野写真館)  明治8年

末宗家住宅主屋  (旧山口電信局舎)  明治6年

旧寺内文庫  大正10年    










2013/01/18

江畑溜池堰堤 ~ 山口県山口市

山口市のダム巡り、3箇所めは昭和5年竣工の江畑溜池堰堤です。
このダムは農業用で初の本格的重力式ダムで、国の登録有形文化財に指定されています。

余水吐は3門でゲートはありません。

堤高13.4m、堤長68.8mの小さなダムです。
現在も現役で地域の農地に水を供給しています。

花崗岩の切石が貼られた堤体表面。

竣工記念碑と登録有形文化財のプレートがありました。




2013/01/16

羽根越堰堤 ~ 山口県山口市


前回の桂ヶ谷堰堤から元の道に戻って、林道を更に進んでいくと、もうひとつ戦前のダムがあります。
それが昭和3年完成の、羽根越堰堤です。

林道を調子に乗って進んで行ったら、終点まで来てしまいました・・・。

Uターンして戻って、ようやく入口を発見。
この川にハマって、旅の初日から靴を泥だらけにしてしまいました。

堰堤の下に到着。


天端まで登って来ました。こちらの取水塔はコンクリート製です。

  取水塔入口の上には「水」のレリーフ。

貯水池には水は貯まっていませんでした。

高さ18.2m、長さ44mのアーチ状の堰堤。

『桂ヶ谷堰堤』と『羽根越堰堤』は上水道施設としての役目を終え、山の中でひっそりと余生を送っているようでした。

2013/01/14

桂ヶ谷堰堤 ~ 山口県山口市

桂ヶ谷堰堤は中国自動車道の小郡ICから2km位東に行ったところにあります。

現地に着いても特に案内板があるわけでもなく、目についた道らしきものをとりあえず登って見ることにしました。

不安になりながらも進んでいくと・・・、ありました。
この「あった、あった!」という瞬間が探索をしていて一番楽しいです。

天端の高欄には煉瓦が使われています。今まで色々とダムを見て来ましたが、煉瓦を使っているものは初めて見ました。

取水塔も煉瓦で出来ています。

大正12年に造られたこのダムは現在は使用されていないようで、貯水池に降りることが出来ました。ダムを貯水池側から撮るのも初めてです。

高さ13.4m、長さ23.6mの小規模なダムですが、石張りの堰堤と煉瓦の取水塔、高欄の対比が独特の存在感を放っていました。





2013/01/13

渡辺翁記念会館 ~ 山口県宇部市

冬休みの旅行で最初に向かったのは、山口県宇部市にある「渡辺翁記念会館」でした。

この建物は村野藤吾の設計により昭和12年に完成しました。

渡辺祐策翁は宇部市の近代化に大きく貢献した人物で、翁の死後にその功績を記念して公園、銅像、記念館が造られました。

戦前の建築とは思えないほど洗練されたデザインで、2005年には重要文化財にも指定されています。






昔、この渡辺翁記念会館から2km位離れたところに祖母が住んでいたので、小学生の頃に何度かここを通っているはずなのですが、まったく記憶にありませんでした。

近代建築に興味を持たなかったら、この街にまた来ることもなかったかもしれません。
あたりを散歩しながらいろいろ思い出して、懐かしい気持ちになりました。