2015/02/08

岡山県倉敷市の近代建築(その1)

 2015年元旦、早朝に倉敷美観地区に行きました。

駐車場から歩いて行く途中もちらほら雪が舞っていたのですが、「これくらいなら大丈夫だろう」とたかをくくっていました。

本格的に降ってきました…。



あっという間に雪景色に。 これはこれで風情があって良いのですが、寒すぎる!

ところが30分後、日頃の行いが良いせいもあって、まさかの初日の出が!

というわけでもういちど写真を撮り直します。

まずは大原美術館と今橋です。

今橋は大正15年に皇太子であった昭和天皇がこの地を訪問するのに合わせて架けられました。
橋の欄干には龍が彫られていますが、外側は浮き彫り、通路側は線彫りとなっています。

今橋を渡ったところにあるのが昭和5年竣工の日本初の西洋美術館、大原美術館です。
三角ペディメントにイオニア式の柱頭飾りをもつ柱が特徴的です。一見大理石にみえますが、セメントを使用した人造石だそうです。

 大原美術館のお隣が大正15年竣工のカフェ エル・グレコです。 もとは旧奨農株式会社本社事務所として建てられたのですが、大原美術館のお客さんの休憩場所として昭和34年に喫茶店がオープンしました。
 

美観地区の中心部にある中橋と倉敷館。


倉敷館は大正6年に倉敷町役場として建てられました。
国の登録有形文化財に指定されています。




明治10年竣工の中橋。 石桁橋ですが上面は太鼓型になっています。
親柱の「橋」は略字だそうです。
 美観地区の最後は中国銀行倉敷本町出張所です。
大正11年に第一合同銀行倉敷支店として建てられたもので、国の登録有形文化財に指定されています。

倉敷編パート2はアイビースクエアと倉敷駅周辺の近代建築を紹介したいと思います。

つづく。








2015/02/05

犬島精錬所跡 〜 岡山県岡山市


やってきました犬島へ。
以前行こうと思って港まで来たら土砂降りで 断念した犬島へ。

精錬所跡は美術館になっているので、まずはチケットセンターでチケットを買います。
コインロッカーにキャリーバッグが入らず困ったのですが、受付で預かってくれました。

港に残る石防波堤。
 

美術館の入り口。
精錬所の遺構を活かした美術館になっているのですが、現代アートの部分は正直あまりピンと来ず、解説を聞いても「ふ〜ん」という感じでした。感性が乏しいのかも…。

アート鑑賞もそこそこに遺構を見学できる産業遺産コースへ向かいます。
煙突の下の建物が美術館です。

雰囲気のある階段を登っていきます。

先ほどの煙突とは別の崩壊寸前の煉瓦煙突が見えてきました。

犬島で多用されているのが黒い色をした鉱滓煉瓦です。 カラミ煉瓦とも言いますが、銅の精錬過程で出るカスを利用して作られた煉瓦です。

高台にある精錬所跡の写真でよく見る場所。 ここは写真を撮りたくなります(笑)

次にこちらも有名な発電所跡にやって来ましたが、強力な逆光…。 ここは午後より午前のほうが撮影に適しているかも。

発電所から海の方に向かうと鉱滓煉瓦と花崗岩で造られた護岸地域に出ます。

荷揚げ場だったと思われる場所。

この辺りは 迷路のようになっています。

ひと通り見終わったので島を散策しました。
美術館の外から見た煙突群。

蟻のオブジェ。
 レトロな旧備前犬島郵便局。

 犬島 家プロジェクト
石職人の家跡/太古の声を聴くように、昨日の声を聴く ラビットチェアがありました。

 「S邸/コンタクトレンズ

 「A邸/リフレクトゥ

中の谷東屋」 

滞在時間は2時間半くらいでしたがひと通り島を見て廻ることが出来ました。
前回のリベンジは十分に果たせたと思います。
帰りは宝伝港行きの高速船で岡山県に渡ります。
 

10分ほどで到着です。
ここが数年前に雨の中途方に暮れていた宝伝港。
 

以上で島めぐりはおしまいです。
この日は姫路まで電車で移動して一泊しました。

2015/02/01

唐櫃岡の清水 〜 香川県高松市

高松で一泊した翌日の朝、6時25分のフェリーで小豆島の土庄港に向かいます。
土庄までは約1時間くらいです。

土庄港に着きました。
小豆島の写真は少ないです。 なぜなら豊島行きのフェリーが出航するまで1時間15分しかないのです。
フェリーターミナルで荷物を預けて、急いでレンタサイクルを借りに行きます。

最初に訪れたのは明治中期に建てられた元屋商店。醤油・地酒の製造・販売を行っているそうです。
早朝なので当然閉まっています。


旧三木医院。
下見板張りのレトロな洋館ですが、玄関の庇の形状が面白いです。
イベントなどもやっていないので当然閉まっています。


自転車で見て回れるのはこの辺りまでなので、帰りに有名な世界一狭い海峡「土渕海峡」を見てきました。
うん、ただの川にしか見えません。


レンタサイクルを返して港に戻ると、すでに豊島行きのフェリーが来ていました。
小豆島は他にも見たいところがたくさんあったのですが、今回は諦めて後ろ髪を引かれる思いで船に乗り込みます。
 豊島の家浦港までは50分ほどで到着です。

豊島も今回が2回目なのですが 、やっぱり大きな変化が!
なんということでしょう! レンタサイクルが電動アシスト付きに変わっていました!
強力な味方と共に唐櫃岡の清水を目指します。
 

以前苦しめられた坂道もスイスイ進みます。豊島は坂道が多いんです。
 
あっさりと到着です。 文明の利器って素晴らしい。
ここはもともと水が湧いていた所に昭和4年に石造りの共同用水場を造ったそうです。
「唐櫃岡の清水共同用水場」として登録有形文化財に指定されています。


用水場はひな壇型になっていて上から水飲み場、手足洗い場、野菜洗い場、洗濯場というように用途ごとに分かれています。

用水場の隣には清水神社社殿と清水観音があり、こちらも共に登録有形文化財に指定されています。

清水神社の下にはアート作品が。「空の粒子」


 写真を撮っているとセメントの隙間から煉瓦が見えるのに気づきました。
全部石造りだと思っていたのですが、一部に煉瓦も使用されている? 

唐櫃岡はお気に入りの場所でずっと「また行きたいなー」と思っていました。
今回はゆっくりと写真を撮ることができたので大満足です(そのために小豆島を犠牲にはしましたが…)。

時間が余ったので唐櫃港の方にも行ってみることにしました。

島で一番大きな変化はこれでした。そう、豊島美術館です。
この日も多くの観光客が訪れていました。

唐櫃港近くのアート作品。「勝者はいない - マルチ・バスケットボール」
 地元の子供達が楽しそうに遊んでいました。

以上で豊島探索はおわりです。もうちょっとアート作品も見て回れば良かったなと思うところもありますが、楽しい時間を過ごせました。

しかーし、これでは終わりません!
犬島行きの高速船に乗り込みます。

犬島編へつづく。