2015/03/29

日本橋桜フェステイバル

昨日、インスタグラムにピンクのライトアップがされた三井本館の写真を投稿されている方がいました。

仕事から帰ってネットで検索すると「日本橋桜フェステイバル」というイベントの一環らしい。 その名も「桜ライトアップ」。

…というわけで夕食後に出かけてきました!

21時ちょっと前に到着。 桜ライトアップの期間は4月12日までの18:30~23:00の間だそうです。

 場所にもよりますが、桜は五分咲きといったところでしょうか。何も考えずに勢いだけで来てしまったけれど、もう数日待った方が見頃かもしれません。
 

三井本館の前の歩道には行灯が置かれているのですが、これはただの照明ではなく、壁面に桜の模様を映し出す装置になっています。

桜色のライトアップと相まってなかなか幻想的な雰囲気になっています。

お隣の三越本店もライトアップされていて、こちらはちょっと淡いピンク色になっています。 ただ、こちらは閉館前のほうが良かったかもしれません。ちょっと暗かったです。
勢いだけで来るもんじゃありません。


久しぶりの日本橋なので、ついでに寄り道して帰ってきました。

日本銀行本店。
 



 日本橋。


この桜フェステイバルは昨年も行われたようですが、全く知りませんでした。
期間中はライトアップ以外にも様々なイベントが企画されているみたいなので、興味のある方は出かけてみてはいかがでしょうか。








2015/03/22

東西用水酒津樋門 〜 岡山県倉敷市

 東西用水酒津樋門は高梁川の治水と農業用水の確保を目的として大正13年に建設されました。取水樋門、北配水樋門、南配水樋門などの施設が現役の施設として利用されていて、土木学会推奨土木遺産に指定されています。

ここを訪れるのは今回2回めなのですが、僕が初めて酒津樋門のことを知ったのは、「バイブル」と呼んでいる(嘘)『日本の近代土木遺産〜現存する重要な土木構造物2800選』という本の裏表紙に写真が載っていたからでした。とにかくその変わった光景に目を奪われたのです。

 コンデジのパノラマ機能を使って撮った南配水樋門です。 まず驚くのが15門という数です。そこから幾つもの水路が美しいカーブを描きながら東西に伸びていくのですが、用水路の規模によって門の数が異なっています。

左から西岸用水(3門)、西部用水(3門)、南部用水(5門)、備前樋用水(2門)、倉敷用水(2門)となっています。

 水路の護岸は石積みになっていて、そこへ降りる階段も整備されています。 付近は酒津公園として整備されていて桜の名所らしいので春に来るといいかもしれません。


配水池側から見た南配水樋門。高梁川の水を取水樋門から配水池に取り入れて、南北の樋門に供給しています。


樋門は鉄筋コンクリート造りで随所に花崗岩による装飾が施されています。


中央辺りに取り付けてある「土木学会選奨土木遺産」と経済産業省認定の「近代化産業遺産」のプレート。
 

南配水樋門から取水樋門に行く途中にある建物は、大正15年に建てられた高梁川東西用水組合の事務所です。

取水樋門までやって来ました。 取水樋門は7門で土手の向こう側にある笠井堰によって水をせき止めてから取水しています。
よく見ると手前の壁に目盛りが彫ってあります。 配水池の水位を測るためでしょうか? ちゃんと写真を撮っておけばよかった…。

 土手を越えて高梁川に来ました。 これが大正14年竣工の笠井堰です。その当時岡山県知事であった笠井信一氏の名前からとったそうです。

 そしてこちらが先ほどの取水樋門の取水側。 ここにも土木学会推奨土木遺産のプレートがありました。

取水樋門から配水池に沿って北へ歩いて行くと北配水樋門があります。 6門あり、八ヶ郷用水に水を供給しています。

他の樋門と同じで石畳が美しいです。
この写真を見て気づいたのですけれど、欄干の支柱と水門の巻上機のカバーに施されている模様(pqpq)は統一されているのかな? そう言えば 東西用水組合事務所の門柱にあった照明もどことなく似ているような…。

樋門の上から配水池の方を見たところ。 桜が咲くと綺麗なんだろうなぁ。
次に来るときは春にしよう!



以上でおしまいなのですが、実は後日(美観地区に行った日)あまりにも天気が良かったのでまた来ちゃいました。

 酒津公園に行く途中にある西岸用水と西部用水に架かる石桁橋。大正11年頃に架けられ、今でも8橋ほど残っているそうです。

 そしてふたたび南配水樋門。

おしまい。




2015/03/19

フォトコンテスト

 そういえば先日、郵便受けに清泉女子大学から封書が来ていました。
受験の案内かと思ったのですが、もちろんそんなはずはなく、フォトコンテストのお知らせでした。
 平日仕事の自分には関係ないかと思っていたら、撮影のできる特別公開日には土日もふくまれていました!
昨年秋の東京文化財ウイークの時にも写真を撮りまくってきたのですが、これは申し込まなければ!

フォトコンテストに応募しない人でも、普通に写真を撮ったり見学したりできそうなので 良さそうです(要予約)。
詳しくは清泉女子大学のHPを見てみてください。
http://www.seisen-u.ac.jp/100th/index.php

以上、業務連絡でした。


2015/03/15

岡山県倉敷市の近代建築(その2)

 倉敷編の続きです。
旅の記憶が薄れる前に書き留めておかないと…。

やってきたの美観地区の隣にある「倉敷アイビースクエア」です。
ここは明治22年に創業を開始した倉敷紡績所の工場跡地を利用した宿泊・観光施設となっています。

この正門と奥に見える外壁などはオリジナルではなく、1974年にホテルとして開業する際に改築されたものです。
 

こちらは工場時の雰囲気を残している道路に面した煉瓦の外壁。
 
のこぎり屋根の痕跡も残っていました。

中庭広場に来ましたが、元旦の早朝ということもあって人はまばらです。
こちらも後から設けられたスペースなのでお洒落な雰囲気に仕上がっています。

 しかし、上を見上げればそこには工場時代の屋根組が。

工場の外壁に残っていた鉄鈴。 蒸気で作動して始業・終業の合図を鳴らしていたそうです。
建物全体を蔦が覆っているので、夏に来るとまた違った雰囲気が楽しめるかもしれません。

 

こちらは倉紡記念館。 原綿倉庫だった建物を改修して、倉敷紡績の歴史資料を展示しています。


おとなりにある児島虎次郎記念館。 こちらは出来上がった製品を保管しておく倉庫でした。 洋画家だった児島虎次郎の作品や収集した美術品を展示しています。



最後にかつて事務所棟として使われていたオルゴールミュゼ。オルゴールの博物館ですが下見板張りの洋館とマッチしています。


アイビースクエアの次にやってきたのは大正12年に建てられた日本基督教団 倉敷教会です。
礼拝堂が2階にあってそこへ登るためのスロープが設けられています。

ですが、このスロープが結構急でお年寄りの方達にはキツイんじゃないかなと心配になりました。


入口のステンドグラスは葡萄がモチーフになっています。

礼拝堂の中にもシンプルでかわいらしいステンドグラスが。
 
倉敷教会からほど近い場所にある倉敷中央病院には大正12年に開業した倉紡中央病院の建物が3棟残っています。
 こちらは外来棟だった建物で現在は保育園になっていました。

 次が管理棟だった建物で、ここが倉紡中央病院の正面入口でした。現在はリハビリ施設になっています。
木が育ちすぎなのがちょっと残念。
 

2つの建物をつなぐ渡り廊下。

3番めは医学研究所棟だった建物です。 この建物は大正15年竣工で先の2棟とは趣が違います。 現在は倉敷中央看護専門学校として利用されています。

倉敷中央病院は中も見学してみたかったのですが、3棟とも入口は固く閉ざされていて叶いませんでした。

あともうちょっとです。
昭和12年竣工の倉敷市立西中学校。 逆光でまともな写真はこれ一枚だけ。

最後に駅からちょっと離れた所にある倉敷市歴史民俗資料館。
大正4年に倉敷幼稚園園舎として建てられました。
八角形をした展示室が最大の見所なのですが、年末年始ということもあって休館日でした。
 

以上で倉敷編は一応終わりです。
倉敷市にはまだ玉島地区のレトロ商店街や酒津南配水樋門などの土木遺産など見どころは多いのですが、それらは機会があれば(やる気があれば)、個別にまた紹介したいとおもいます。