2016/07/10

佐渡の近代化遺産と近代建築 (その3)

佐渡金山のある相川地区を紹介します。

最初に大間港にやって来ました。 大間港には物資の搬入や鉱物の搬出に使われた施設が残っています。

旧佐渡鉱山 大間港 
 大間港の全体図。 大間港は明治20年から25年にかけて「たたき」と呼ばれる人造石工法で有名な服部長七の指導で造られました。 その後大正から昭和期にかけて様々な設備が設置されました。
 人造石による護岸。服部長七による人造石は愛知県などに多く残っています。

木造の倉庫と煉瓦倉庫。





 トラス橋とクレーン台座。

 このトラス橋は変わった形をしていますが、ホッパーの役目をしていたそうです。 鉱物を載せたトロッコをこの橋の上で停車させて、真下に停泊させた船に鉱物を落下させる仕組みだったようです。

 かつてクレーンが載っていた2基の台座。 大正3年に設置されました。

突堤の先端には昭和10年に造られたコンクリート製のクレーン台座があります。

海に向かって並んでいるローダー橋脚。この上にはクレーンやトロッコが通る橋が架かっていました。

 港の正面にある大間火力発電所跡は外壁の一部と基礎が残るのみでした。

大間地区は最近になって国史跡「佐渡金銀山遺跡」に追加指定されたのですが、あまり知られていないのか、観光客はいませんでした。
佐渡金山の観光に行かれる際にはぜひ寄ってみることをおすすめします。

今回は大間港の紹介だけで終わってしまいました 。
つづく。