2019/05/28

2019 GW 四国への旅 〜 その5

・5月1日  5日目

大量の虫を追い払いながらの撤収作業という、全く爽やかではない朝を迎えた後に、四万十市へと再び戻ってきました。 どんよりとした天気ではありますが、雨は降っていません。

最初に訪れたのは 四万十川橋(大正15年)です。 宿毛へ行くのは今回は止めて、今日はここから四万十川沿いに北上し、愛媛県の宇和島市に向かう予定です。 

四万十市を出てしばらくするとまた雨が降ってきました。

沈下橋をいくつか見に行ったのですが、これほどまでに観光地化しているとは思いませんでした。 この小雨混じりの天気でもひっきりなしに人や車が訪れています。 大人気の沈下橋たち に対して不人気の旧川崎橋が不憫です。
佐田沈下橋・三里の沈下橋
高瀬沈下橋・旧川崎橋
旧川崎橋からは広見川沿いに西へと向かいます。

愛媛県松野町の松丸に来ました。 芝歯科医院(昭和初期)は四国銀行松丸出張所だった建物です。

近くのレトロなパチンコ屋さん。

続いて鬼北町に来ました。 この鬼北町庁舎(昭和33年)は設計がレーモンド設計事務所で登録有形文化財にも指定されているモダニズム建築です。 中が見てみたかった。

庁舎から500mほど国道441号線を進むと旧旭郵便局(昭和7年)があります。 狭い通りなのにやけに交通量が多いなと思っていたら国道でした。

宇和島市の大浦地区に架かっている船見橋(大正8年)。 大正期の石桁橋です。

その上流側に架かっているのが天神橋(大正7年)。  石桁の側面に 橋名がきざまれているのが面白いです。


宇和島市を出た後はどうしようかと迷ったのですが、佐田岬にキャンプ場を見つけたので北上することにしました 。

西予市の県道45号旧道にある俵津隧道(大正15年)。

西予市宇和町の宇和米博物館(昭和3年)は旧宇和小学校の木造校舎を利用しています。 廊下は全長109mもあります。 この廊下を活用して「 Z-1グランプリ」という雑巾がけレースが開催されているそうです。

  西予市の宇和町と三瓶町を結ぶ旧道にある三瓶隧道(大正6年)。 立派なポータルを持つ煉瓦トンネルです。

 県道25号で宇和町から八幡浜方面に向かう途中に見えてくるのがJR予讃線 第二夫婦岩橋梁(昭和20年)

八幡浜市は今日はスルーして、佐田岬にある須田公園キャンプ場に来ました。 16時過ぎとちょっと早いですが、昨日びしょ濡れになったタープやシートを乾かしたかったのです。
このキャンプ場はバイクだけ乗り入れができるので、ほとんどがバイクの人たちでした。


ここまであまり天気が良くない中、無心で走り続けていたのであまり距離は意識はしていませんでしたが、隣にテントを張っていた方の「明日フェリーで九州に帰る」という話を聞いて、もう九州まで目と鼻の先まで来ているんだなと感慨深いものがありました。

明日からの天気予報は晴れマークがずらりと並んでいるので、念願の四国カルストに行って見ようと思っています。

つづく

2019/05/23

2019 GW 四国への旅 〜 その4

・4月30日  4日目

朝になって車を返却し、再びバイクでの移動となります。 今日の天気は昨日と同じで雨が降ったり止んだりのようです。 今日は宿毛の辺りまで行ければいいかなといった 感じです。

雨が止んでいるので急いで高知市内の建物を見て回ります。
村田建材店・高知追手前高等学校本館
高知小津高等学校・織田歯科医院

市内を流れる江の口川に架かっている山田橋(大正8年)。 大正期のRC桁橋ですが、デザインがモダンです。

更に西へ進むと豊栄橋(昭和3年)があります。 こちらは昭和初期ですがオーソドックスなデザイン。

高知市内を探索した後は、昨日行く予定だった南国市にある前浜地区の掩体壕群(昭和19 〜20年)を見てきました。 田んぼの中に7基の掩体壕が残っています。

写真を撮っていると、何かものすごい音がするので、なんだなんだ?と思っていたら、突然飛行機が離陸してきたのでビックリしました。 慌ててシャッターを切ったので 構図がいまいちですが、掩体壕と現代の飛行機というミスマッチが良い感じの写真が撮れました。 後で地図を確認したら目の前が高知空港でした。

 改めて土佐市方面に向かい仁淀川沿いの橋達を見て回ります。 トラス橋、RC桁橋、沈下橋とバラエティ豊かです。
涼月橋・JR土讃線 仁淀川橋梁
仁淀川橋・旧勝賀瀬橋

仁淀川橋近くのコンビニ。 デイリーヤマザキかと思った。


名越屋沈下橋・高岩橋
川口橋・久喜橋
旧大渡隧道・坂折橋
樫迫隧道・旧青山文庫

仁淀川町から須崎市まで南下して、 JR土讃線の土佐新荘駅と安和駅の間にある第二領地橋梁(昭和13年)の撮影スポットまで来ました。  海岸に下りるためには民家の敷地内を通らなければ行けないため、一声かけてから通らせてもらいます。
着いて試し撮りをしていると突然列車が! 今日2度めのビックリです。今回も慌ててシャッターをきります。 連写モードにしている余裕はありませんでした。 でも一日に上下線合わせて12本しかない列車を撮ることが出来てラッキーです。

須崎市でポツポツと降り出した雨も南下するに連れて本降りになってきました。 四万十町の一斗俵沈下橋(昭和10年)に着いたのは14時半でした。 橋にはかわいい鯉のぼり(鯉流し?)がいくつも付けられていました。

さらに南へ四万十市まで来たのですが、雨は止む気配もないのでキャンプ場をさがすことにしました。 近くにあるのは20kmくらい離れた山の方の三原キャンプ場くらい。 明日の朝には雨が上がる予報なので面倒だけれどまた四万十市まで戻ってくることにします(後で 判ったのですがすぐ近くに別のキャンプ場があった…)。

市内で買い物を済ませて三原キャンプ場に着いたのは17時過ぎ。 静かで雰囲気も良いしなかなか良いキャンプ場じゃないですか! トイレはちょっと汚いけれど、無料だし全然OK
です。

と、思ったのですが 暗くなってからが地獄でした。 とにかく虫がすごい! ランタンの本体が見えなくなるほどに虫の大群がへばりついてきます。 なんとか夕食を食べた後は、虫に埋もれたランタンを外に放置して、テント内に引きこもりますが、フライシートやタープにも容赦なくへばりついてきます。 虫嫌いの自分にとっては恐怖でしかありません。 無料という言葉につられてこんなところに来てしまった自分が恨めしいです…。

こうして平成最後の夜は更けていったのでした。

つづく





2019/05/20

2019 GW 四国への旅 〜 その3

4月29日  3日目
午後から雨という予報を信じて朝早く室戸岬灯台に向かったのですが、南に向かうに連れて天気は悪くなり、ついに室戸岬の手前で雨が降り出してしまいました。 まだ9時なんですけど…。

室戸岬灯台へはこんな雰囲気のある道を登って行くのですが、滑りやすく怖かったです。

室戸岬灯台(明治32年)に着きました。 辺りは霧で真っ白で何も見えません。 晴れていたら最高なんだろうなと思いながら後にします。

近くの某廃墟にも寄ってみたのですがこのありさま。 雨はまだ良いとしても霧で何も見えないのはお手上げです。

室戸岬を出て海岸線を北上していくと大分雨も小降りになってきました。
水切り瓦を用いた町家が並ぶ吉良川の町並み。 いろいろと寄り道をしながらここまで来たので、すでに11時を過ぎています。

今日のメインは重要文化財に指定されている旧魚梁瀬森林鉄道施設です。 奈半利町から安田町に向かい廃線跡をたどりながら魚梁瀬貯水池まで行き、国道493号を使ってまた奈半利町に戻ってくるというルートです。 この後夕方まで数多く残っている森林鉄道跡を探索していくことにします。 
法恩寺跨線橋,八幡山跨線橋
立岡二号桟道,エヤ隧道
バンダ島隧道,明神口橋
釜ヶ谷桟道,五味隧道
河口隧道,堀ヶ生橋
二股橋,小島橋

最後の小島橋まで来たところで16時半になっていました。 このまま宿泊場所を求めて高知市内に向かいます。 道中、雨が降ったり止んだりで、昨日壊したシールドが曇りまくって參りました。

この日は体力をかなり消耗していたのでキャンプはやめることにしました。 でもネットカフェにびしょ濡れのまま入るのは気が引けるし…。  ホテルは全滅だし…。
屋根のあるところでゲリラキャンプ(野宿)という手もあったのですが 、結局、高知市内でカーシェアを一晩利用して車中泊しました。

つづく


2019/05/19

2019 GW 四国への旅 〜 その2

・4月28日  2日目

ネットカフェではあまり熟睡できませんでしたが、大分体力を回復することが出来ました。
朝一番にやってきたのは徳島市内の吉野川にかかる吉野川橋(昭和3年)です。

 この河川敷でで昨日の雨で汚れまくっていたヘルメットのシールドの手入れをしていたのですが、誤って曇り止のシールドを止めるピンを破損してしまいました。 ピンが取れたところはシールドに小さな穴が空いているので、走り出すとビュルルルルーとけたたましい音がします。 とりあえずガムテで穴を塞いでやり過ごすことにします。

吉野川橋の上流に架かっているのがJR高徳線の吉野川橋梁(昭和8年)。

更に上流に向かって上坂町の旧吉野川との分岐点にあるのが第十樋門水尺小屋(大正12年)です。 古典様式の立派な水尺小屋は水位観測のためのものです。

再び徳島市の中心地に戻ってきました。 佐古配水場ポンプ室(大正15年)です。 水道施設は写真を撮り辛い所も多いのですが、ここは柵の外からでも建物がよく見えました。

徳島市内でもいくつか近代建築を見て回ったのですが、一番すごかったのがこの三河家住宅(昭和4年)です。 国の重要文化財に指定されています。 ぜひ中も見てみたいです。

徳島市内を出てからは海岸線沿いに南下していきます。
鷺橋(小松島市),那賀川橋(阿南市)
岡橋(阿南市),橘隧道(阿南市)
由岐漁港防波堤(美波町),牟岐浦宮ノ本の防潮堤(牟岐町
松坂隧道(牟岐町),海部川橋(海陽町)

海部町まで来たあたりで時刻は15時を回っていました。 無計画に南下して来ましたが、そろそろ宿泊地を決めなければなりません。 高知県の東洋町に白浜キャンプ場というのがあったので予約無しで行ってみると、あと3ヶ所くらい空いているそうなのでそこにしました。 ファミキャン勢に囲まれていますが、バイクの人たちも何名か見受けられます。

 買い出しを兼ねてやって来たのはキャンプ場の近くにある旧甲浦灯台(大正2年)。 なぜ「旧」なのかというと、去年の8月で廃止されたからです。 おかげですでに廃墟のような雰囲気が漂っていました。

キャンプ場は有料でしたが管理棟にお風呂もあって快適でした。 明日は午後から雨の予報なので憂鬱です。 高知市内で宿を探してみましたが全滅です。 雨天キャンプ決行するしかないのか…。
ちなみに近くにテントを張っていたライダーさんは予報をみて早々と早明浦ダム近くのライダーハウスに2泊予約を入れたそうです。 うーん、こういうところで経験値の差が出るのか。
宿泊場所の事は一旦忘れて、明日のルートを確認しながら眠りにつくことにします。

つづく

2019/05/12

2019 GW 四国への旅 〜 その1

今年のGWは10連休もあるのでバイクで四国を一周してくることにしました。

行きも帰りも東京発のフェリーのチケットを取れなかったので、行きは和歌山まで自走して南海フェリーで徳島に渡る予定です。 帰りは淡路島を探索しながら帰るか、南海フェリー、伊勢湾フェリーと乗り継いで浜松あたりから帰るか迷うところです。

4月27日  1日目
渋滞を避けるために深夜2時に家を出発しました。 前日から降り続いている雨が気になりますが、予報では日中は晴れる予報です。

途中で激しい雷雨にあったり、強風に煽られたりしながら東名高速、東名阪自動車道を通りやってきたのは三重県の伊賀市。 時刻はなんだかんだで10時を回っています。雨は愛知県に入ったあたりで止み、良い天気。
何度か訪れている場所ですが、ずっと走りっぱなしだと疲れるので気分転換をするためにも街を散策します。
伊賀鉄道伊賀線 上野市駅
伊賀鉄道伊賀線 桑町跨線橋
旧小田小学校本館・旧上野警察署
俳聖殿・上野文化センター

次の休憩ポイントに選んだのは三重県名張市。名張市は今回初めて訪れました。
近代建築以外にもレトロなアーケードがあったりと楽しめました。
上本町サンロード
玉乃湯・新町温泉・常盤湯
川地写真館・中井家住宅主屋・忍菓ちょいまる

名張市から25kmほど南下して奈良県宇陀市にやってきました。 時刻は14時20分です。
今日中にフェリーで徳島に渡っておきたいので、ここを本日最後の探索地とします。
福田医院・旧大宇院郵便局・森岡医院

宇陀市を出たあとはひたすら和歌山市を目指して走り続けました。 それにしてもGWなのに寒い! 暑さ対策にメッシュジャケットを着てきたのですが、失敗したかもしれません。 いや、予報ではGW後半は天気良くなるらしいので活躍してくれるはず!

フェリーターミナルについたのは17時50分でした。次の19時15分の便のチケット買うことができました。 意外と混んでいないようです。

 2時間の船旅を終えて無事に徳島県に上陸しました。 今夜は徳島市内のネットカフェで朝まで過ごします。 1日で600kmも走ったので流石に疲れました。 今夜はぐっすり眠れそうです。


続く