2015/07/22

埼玉県の古レール3連アーチ橋群 〜 埼玉県行田市・鴻巣市

ここのところ、近代建築や近代化遺産と関係ないものを紹介してきましたが、初心に帰って埼玉県の橋巡りをしてきました。

戦前の日本では耐用年数が経過したレールを再利用して建築資材として利用していたそうです。 確かに全国の古い駅舎などを周っていると、ホームなどに使用されているのを結構みかけます。
ところが、ここ埼玉県ではその古レールを使ってアーチ橋を架けたのです。 その中でも3連のものは7基残っています。

まずは忍川に架けられた橋から見ていきます。

前屋敷橋  昭和8年頃?
忍川の一番下流に架かる古レール橋です。この橋は他の上流の橋より道路の幅が広く、レールも4列になっています(他は3列)。

堤根2号橋  昭和8年
堤根地区にある2橋はコンクリート製の桁のデザインが若干違う以外は同じ構造です。

堤根1号橋  昭和8年


樋上2号橋  昭和8年
のどかな田園風景の中に架けられた樋上地区の橋。

樋上1号橋  昭和8年
2号橋との距離は100mくらい。 よく見るとアーチの形状も構造も1号橋とは異なっています。 欄干のデザインもこちらのほうが凝っています。

樋上水管橋  昭和8年頃?
さらに30m上流には3連ではないけれどやはり古レールを用いた水管橋があります。
水管橋から下流を眺めます。 この美しい風景がいつまでも残っていてくれると良いのですが。


次は元荒川の古レール3連アーチ橋を見ていきます。

小谷橋  昭和7年
元荒川の古レールアーチ橋は忍川のものより規模が大きく欄干や親柱の装飾も手のこんだものとなっています。

笹原橋  昭和7年
小谷橋と同形状の橋ですが、欄干は新しいものになってしまっています。 やはりオリジナルのまま残していくのは難しいのでしょうか。

 ・渋井橋  昭和7年
最後の締めに渋井橋に来たのですが…。 ショック! 架け替えられていました。
というわけで、過去に撮った写真を載せておきます。 いつものことながら、もっとじっくり写真を撮っておけば良かったと後悔しました。 欄干は小谷橋と同じもので、 橋脚は旧橋のものをそのまま利用していました。


次回も埼玉県の近代化遺産を紹介したいと思います。





2 件のコメント:

  1. この様な橋は、わりと身近にあったりするものですか?
    これからは、意識して見てみようと思います。

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  2. 探してみると意外と近くにもあったりします(^^) なかなか普段は気が付かないんですけど。

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