2016/09/25

和歌山県和歌山市の近代建築(その1)

和歌山県の県庁所在地、和歌山市の近代建築を紹介します。

今回の旅では結構タイトなスケジュールだったので、和歌山市には行くかどうか迷っていました。 しかし、前回訪れた時の和歌山県庁の写真が納得いかなかったので、再挑戦してきました。
2010年撮影

和歌山県庁舎本館 昭和18年 ※国登録有形文化財
今回は天気も良くて、良い写真が撮れました。 平日に訪れることができたので中に入ることも出来ました。

外壁はタイル張りで正面にはテラコッタの装飾が施されています。


総合案内で中の写真を撮っても良いかと尋ねると、 案内図までいただいてとても良い対応でした。 これだけで和歌山の印象が以前より良くなりました(笑)。

 正面玄関の梁の装飾。

 中央階段の踊り場には彫刻家の保田龍門の作品が飾られています。
「丹生都姫」 昭和15年
「高倉下命」 昭和14年

部屋の中には入ることができなかったので見るべき所はそれほど多くなかったのですが、とてもきれいに維持されていて、大事に使われているなという印象でした。

 ・滋野医院  大正10年
県庁から歩いて数分の所にある皮膚科で有名な病院です。 玄関周りの装飾が見事です。

 そして、その隣に建つ昭和初期頃のものだと思われる住宅棟。 モダンなデザインが素晴らしいです! 中はどんな風なのかとても興味があります。


つづく。




2016/09/11

昭和レトロ満載の盛岡バスセンターとマルカンデパート大食堂

今年の6月に岩手県の花巻市にあるマルカンデパートが閉店したのに続いて、9月いっぱいで盛岡バスセンターまでもが閉鎖・解体されてしまうそうです。

両物件とも昭和の匂いが強力に感じられる物件だっただけに、非常に残念でなりません。 今度の3連休に弾丸ツアーで盛岡バスセンターまで行こうかなと思ったのですが、中に入っている売店などはすでに閉店しているみたいなので諦めることにします。

今回は2014年夏に岩手県を訪れた際の写真で思い出を振り返りたいと思います。

まずはマルカンデパート。

マルカンデパートの名物はこの6階にあった展望大食堂でした。 レトロな雰囲気が魅力的な食堂で、他のフロアが閑散としていたのにもかかわらず、食堂は大盛況で活気がありました。

 この時注文したのは名物のソフトクリーム。

 どーん! これが大食堂名物のソフトクリームです! ちなみに割り箸を使って食べるのがマルカン流です。 レトロな割り箸たても魅力的です。

 窓からは花巻の街が見渡せます。 この大食堂を復活させようとクラウドファンディングがスタートし、先日目標金額の2億円(!)を達成したようで、復活が待ち遠しいです。

そして今月末で閉鎖されてしまう盛岡バスセンター。 昭和35年に開業というのですが、当時としてはモダンな建物だったのではないでしょうか。 なんと屋上には遊園地もあったそうです。

1階の藤原養蜂場が経営していたフジワラショップ。 この時はこれが見納めになるとは思ってもいませんでした。 「レトロは急げ」とはよく言ったものです。

 1階には他にも時計店などテナントが入ってました。 中森明菜さんのポスターはいつごろのものなのでしょうか。

 上の階にも行ってみましたが、一部を事務所に使っているのみでテナントは入っていませんでした。

 バスの発着場。バス路線や運行本数が増えた現代では、センターの周りにバス停を配置してやりくりしているようです。この時は新幹線で行ったのですが、片道だけでも夜行バスにすれば良かったなぁ。

 9月に閉鎖した後は年内に解体する予定らしいです。 ここまで昭和レトロを感じさせてくれる建物もそうそうないので、何かの間違いで存続してくれたらいいのに。

古い建物の解体・建て替え問題は、レトロ建築めぐりを趣味としている者にとって悩ましい限りです。

















2016/09/05

市江埼灯台 〜 和歌山県白浜町

今年の夏は紀伊半島に行ってきました。

市江埼灯台は紀伊半島の南西、白浜の少し南にあります。Googleマップによると自宅からこの灯台までの距離は約660km。 バイクで行った場所では今までで一番遠かったです。

国道42号から市江崎に向かう道を進んでいくと、「市江1号橋」が見えてきます。

橋を渡って道なりに進んでいきます。




灯台までは徒歩で20分程度なのですが、かなり急な坂道&階段が続きます。

炎天下の中汗だくになりながらなんとか到着。 コンクリート製の灯台ですがなかなか趣きのある佇まいです。

 初点灯は大正10年10月1日です。

 入口上部や踊り場には大正期らしく装飾が施されています。 窓がすべて塞がれているのは何故なんでしょう?

正面から 。 周りは木が生い茂っていて、海が見えないのがちょっと残念です。

 この灯台は静かなロケーションで最高でした。 他の灯台では見かけた観光客もここでは見かけませんでした。

まあ、真夏の炎天下の中訪れるのはよほどの物好きだけでしょう。