2014/10/03

駒沢給水所 ~ 東京都世田谷区

10月1日の都民の日、「駒沢給水塔風景資産保存会(コマQ)」さんが主催する駒沢給水所の見学会に参加してきました。

今までは外から眺めるだけでしたが、今日は堂々と中には入れます。
平日の小雨がぱらつく天気にも関わらず、1回目(13時~)の見学だけでも100人以上の参加者がいました。

配水塔とポンプ室は2012年に「土木学会推奨土木遺産」に認定されています。

3つの班に分かれて出発です。 各班にはガイドさんがいて解説をしてくれます。

最初に着いたのが、昭和2年に建てられた「水道布設記念碑」。
池の中央の噴水台にはもともと鉄製のペンギン像が立っていたらしいのですが、今は石造りの亀が乗っています。

塔の下部には当時の澁谷町長が記した碑文が刻まれています。
後ろに見えるのが大正12年11月竣工の1号塔です。

1号塔の外壁には「清冽如鑑」の銘文が埋め込まれています。

塔の下に目をやると、「澁谷甼(渋谷町) 阻水弇(阻水弁)」と書かれた当時からの鉄ぶたがありました。


塔のてっぺんには薄紫の装飾灯が取り付けら、壁面には柱頭に装飾の施された12本の付け柱が並びます。

 こちらは大正12年3月竣工の2号塔。 「滾々不盡」の銘文が埋め込まれています。

手前が2号塔で奥が1号塔。 同じデザインで仕上げられた双子の配水塔。

2つの塔はトラス橋で結ばれていて、 片方の橋脚には階段が取り付けられています。

敷地の奥の方に建っていたのが大正12年竣工の量水室。
 スタート地点近くまで戻ってきて、最後に見学するのは第一配水ポンプ場です。
昭和7年竣工のスクラッチタイル張りの建物です。  出入口周りの装飾も見事です。
個人的には蔦の絡まり具合が気に入りました(笑)

ポンプ場の中はシンプルながらも壁面のタイルや手すりのグリルなど装飾が施されていました。
移動式のクレーンのレールを支える持送り(?)も面白いです。 

以上でひと通り見学し終わったのですが、ここで今日の日没後に装飾灯が点灯するという情報を耳にしました。 でも、まだ2時をまわったばかりだし、帰りが遅くなると電車が混むかもと迷っていたのですが、「待つべき」と天のお告げがあったので、駒沢公園で時間をつぶすことにしました(意外と給水所から遠かった…)。

5時前くらいから撮影スポットを探しつつウロウロしながら待っていると、5時23分にようやく点灯しました!

夕闇に浮かび上がる配水塔。 薄紫色の灯が映えます。 各塔に12個づつ、トラス橋の上に4個、計28個付いています。



 この日はかなり歩き回ってクタクタになりましたが、塔を間近に見ることが出来、ライトアップも見ることが出来たので大満足な一日でした。

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