神戸市のダム第二弾は 明治38年竣功の立ヶ畑堰堤です。
国の「登録有形文化財」、経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されています。
今までこのダムのことは烏原堰堤と呼んでいたのですが、どうやら「烏原貯水池」の「 立ヶ畑堰堤」が正式名称のようです。
最初に貯水池の上流側にある取水施設に来ました。
この辺りだけでもかなり見応えがありました。
最初に目に入ってきたのが3門のゲートを備えた締切堰堤。
苔むした欄干もいい雰囲気です。
そのすぐ上流にある管理小屋。
古典主義的な放水門。
放水門の屋上にあったゲート操作用の装置。
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放水路に架かるコンクリートアーチ橋。
貯水池沿いの道を進んでいくと堰堤が見えてきました。
この近辺は駐車場がないので要注意です。
貯水池の護岸には臼が埋め込まれています。 これは貯水池に沈んだ烏原村で使用されていたものを記念に残したものです。
天端までやって来ました。
親柱には「大正3年拡張」と書かれています。 これは大正3~4年に堤高を2.7mほど嵩上げした時のものです。
立ヶ畑堰堤は天端の上を自由に歩くことが出来ます。
取水塔はかなり気合が入っています。
「養而不窮」と刻まれた扁額。 中国の故事からとられたもの。
扉には水?のマーク。
左側のプレートには当時の市長たちの名前と任期が刻まれています。
右のプレートには佐野藤次郎ら工事に関わった技術者たちの名前が刻まれています。
対岸から堰堤を見たところ。
下流側から見た堰体。
中央部にはクレストゲートを備えた4連アーチの余水吐があります。
堰堤の真下にある沈澄池という水質を改善させる施設。
堰堤から下流側に下りていったあたりにある天王谷川水路橋。
近くにもう一つ水路橋があるはずだったのですが、見つけられず。
堰堤の脇の敷地には古そうな建物が残っていましたが、当時からのものなのかは不明。
その敷地内の小高いところにあった謎のシンボルマークが刻まれた謎の施設。
以上で立ヶ畑堰堤の探索は終了です。
次は神戸市のダム第三弾「千刈堰堤」を紹介します。
立ヶ畑堰堤について調べていたらたどり着きました。
返信削除放水門の上にあのような装置があったのには驚きました。
最後の謎のシンボルは神戸市水道局の六剣水マークの中に神戸市の市章が刻まれているようですね。
こういう組み合わせは初めて見ました。
貴重な記録を楽しめました。ありがとうございます。
なるほど、2つのマークが組み合わさっていたのですね。 これで長年の疑問が晴れました(笑) ありがとうございます!
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