2015/11/08

京都市伏見区の近代建築

京都市内には数多くの近代建築が残っていて、何度も足を運んでいるのですが、まだまだ見ていないところがたくさんあります。 今回は電車で大阪から大津に向かう旅程だったので、途中で下車して伏見区内の近代建築と近代化遺産を探索してきました。

大阪市内から京阪本線で電車に揺られること約50分、中書島駅に降り立ちました。ここで車を借りて辺りを周ってみることにしました。

新地湯  昭和6年
駅から北に歩いてすぐの所にある洋風の外観を持つ銭湯です。


モリタ製作所 本社工場(旧伏見発電所,伏見第二発電所)明治35〜大正2年
こちらも駅から歩いて行ける距離にあります。 正門から奥の方を覗いてみるとレンガ造りの建物が見えます。もう少しよく見てみたいのですが、工場の敷地内に無断で立ち入ることは出来ません。
 そこで路地に回り込んで隣の駐車場に行ってみると、ちゃんと2棟確認できました。 奥が伏見発電所、手前の白い装飾が施されているのが伏見第二発電所だった建物です。
 
聖母女学院本館(旧陸軍第16師団司令部) 明治41年
元は陸軍の施設でしたが現在は幼稚園から短期大学まで一貫教育を行うミッション・スクールの本館として使われています。 当然ガードは固く、敷地内に入ろうとすると守衛さんに止められてしまいます。
ここでも回り込み作戦を実行します。 隣の教会の敷地へ行くと塀越しに全体像を見ることが出来ました。

 ・カトリック伏見教会  昭和26

こちらが聖母女学院のお隣の教会。 戦後の建築ですが、いい味が出ていました。

宝湯(宝温泉)  昭和6年
ここは以前テレビで紹介されていて来てみたかった場所でした。 住宅街の中に突然現れます。すでに営業していたのでちょっと中を覗いてみました。
 おそらく後から増築したと思われる靴脱場。 それでもレトロなタイルがいい感じです。 すでにお客さんが入っているようです。番台のおばあちゃんに「写真を撮りたいんですけど…」とお願いすると、「今お風呂に入っているお客さんが上がってくるまでならいいよ」と言ってくれました。
 素晴らしい! 壁際にはアーチが並び、男湯と女湯の境界部分にはごつい柱が立っています。レトロなタイル貼り、懐かしい体重計、身長計など濃密な空気が漂っています。
  真ん中の仕切りを兼ねている鏡。 こちらも年季が入っています。 映り込んでいるマッサージチェアが渋い。
 あまり見かけないタイプのロッカー。 京都を舞台にした映画の中で出てきた銭湯も同じようなロッカーだったので、京都仕様なのでしょうか?


今回は「近代建築編」だったので、次回は「近代化遺産編」です。



2 件のコメント:

  1. 銭湯の正面のタイル張りや、体重計の後ろの壁のタイル張りは、ある時期によく使われていた建築材料(?)
    なのですか?古い住宅でよく見かけます。
    お天気でよかったですね!

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    1. 確かにレトロな建物ではああいったタイルが使われていますね。
      スクラッチタイルだと大体大正末期〜から昭和初期だと見当がつくのですが、ここで使われているようなタイルはどうなんでしょうねぇ。
      ある時期に流行があったのかもしれませんね(^^)

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