2015/10/23

栃木県足利市の近代化遺産(その1)

先日、栃木県足利市の観光協会が主催する「近代化遺産バスツアー」というものに参加してきました。 参加費が1000円で昼食付きなのが良かったのか、なかなかの人気で、総勢80人で大型バス2台を貸し切ってのツアーでした。参加者のほとんどが市内のお年寄りで戸惑いましたが、普段入ることのできない所も見学できてテンションが上りました。

最初に訪れたのが緑町配水場でした。 今回ツアーに参加しようと思ったのも、ここを見たかったからです。

緑町配水場 水道山記念館  昭和5年 《国登録有形文化財》
配水場の事務室として使われていた建物です。 一番の特徴は昭和9年に昭和天皇が訪れた際の御座所を当時のままに保存していることです。
 内部のシャンデリアや照明は花をモチーフにした可愛らしいものでした。
 御座所はやはり調度品が豪華でした。

緑町配水場 配水池  昭和5年 《国登録有形文化財》
幅が約60m、奥行きが27mの鉄筋コンクリート造りの配水池で、中は3つの池に区切られています。
配水池の4隅にはアールデコ風の照明が立っています。
 両脇に階段が設けられた中央の水位計室。 「足」と書かれた市章が飾られています。
関係のない話ですが、この配水場は映画『君に届け』のロケ地として使われました。黒沼爽子と風早翔太が肝試しの後に夜景を見下ろす場面です。よーく観ていると背景に旧事務室も写っています。
 2人は映画の中でこの配水池の上に立って夜景を眺めるのですが、僕がそんなことをしたら間違いなく怒られるので、旧事務室の前から撮った市内の風景を。 逆光気味でわかりづらいですが、渡良瀬橋と中橋が見えます。

緑町配水場 接合井  昭和5年 《国登録有形文化財》
半円アーチの模様が付いたこの建物は、浄水場のポンプ室から送られてきた水を配水池へ中継するためのものです。

 続いてやって来たのは今福浄水場です。ここもいつも門の外から指をくわえながら眺めていた場所です。

今福浄水場 ポンプ室 昭和5年 《国登録有形文化財》
 直線と曲線の対比が美しい正面入口。入口の上にはやはり市章が掲げられています。
半地下構造になっている内部。 現役で稼働している7台のポンプが設置されています。渡良瀬川の近くに浄水場があるので、てっきりそこから取水しているのかと思っていたら、なんと足利市の水道はすべて地下水を汲み上げたものだそうです。
 入口の床はお洒落なタイル張り。

もうここまで見学できただけで個人的には十分なのですが、ツアーは9:00から16:30まであるのです。 午後の部も楽しみにしたいと思います。

続く。






2 件のコメント:

  1. いいツアーでしたね。
    私も、時々、ツアー案内の記事を目にすることがあります。
    休みがあえば、勇気を出して参加してみようかな。

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    1. 僕もバスツアーというものに初めて参加してみましたが、遠足みたいで楽しかったですよ(^^)
      ガイドさんのいろいろな解説を聞きながら見学できるというのも良かったです。

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